コミュニティラジオ放送局「やしの実FM」の番組「豊川UP!」。2023年5月にスタートした、タレントの福田勝明さんとチアリーディングスクール講師のMANAN(マナン)さんが届ける情報番組だ。同局で初となる豊川発、豊川に特化した番組で、毎月第1・3日曜日の午前中、明るく爽やかな声を響かせている。
福田さんは豊田市出身。小さい頃から目立つのが大好きで、小学校の学芸会は、6年間毎年主役を務めていた。中学1年生の時、友だちに誘われてNHKドラマ「中学生日記」のオーディションを受けて合格。「その友達は落ちてしまったんですけど(笑)」。福田さんはそこで演劇のおもしろさに目覚めた。高校・大学では劇団などに所属し、俳優として幅広く活動。「好きな仕事なので毎日が楽しくって。唯一辛かったのは、友達と遊ぶ時間がなかったことぐらいですねー」。その後、岡崎市のグレート家康公「葵」武将隊の2代目・酒井忠次として8年間、岡崎城などで活動した。現在はフリーランスとなり、東三河を中心に、俳優やMCとして活躍している。
やしの実FMのパーソナリティになったのは、イベントの出演者として東三河に来ていたことなどがきっかけ。そこで縁があったやしの実FMの担当者が、企画していた「豊川UP!」のパーソナリティとして福田さんを抜擢した。「豊川を知らないパーソナリティが、豊川にゆかりがあるゲストやリスナーを通じて豊川について知り、それをラジオを通じて発信していく」というコンセプトにぴったりだったからだ。
一方、MANANさんは豊川市のダンス講師兼ダンサー。4歳から高校生まで新体操をしており、全国大会への出場経験もある。高校時代は岐阜で過ごし、愛知学院大学ではスポーツと健康について学んだ。そこでエアロビックダンスに出会い、全国エアロビックダンス学生選手権にチーム部門で出場。6位入賞を果たす。その後、プロバスケットボールのチアリーディングの存在を知り、地元東三河のバスケチーム「三遠ネオフェニックス」の専属チアリーダーのオーディションに挑戦して採用された。それから2年間にわたってゲームで選手たちを盛り上げたり、ファンイベントに花を添えたりした。現在は地元でチアスクールの講師などをしている。「チアは個人というよりも皆で作り上げる楽しさがありました。性格的には裏方仕事というか、周囲を支えるような仕事が好きなんです。在学中にはダンスだけではなくて、フットサルの社会人チームのトレーナーなどもしていました。ラジオパーソナリティとしても、福田さんのおしゃべりを引き立てる役割だと思っています」。
「豊川UP!」では、地元市民目線での発言担当。「とは言え、番組が始まってわかったのは、地元の知らないことがまだまだたくさんあるということですね」。
番組は、JR豊川駅近くのサーラプラザ豊川から発信。リビングのようにリラックスした環境で、毎回違うゲストとトークを繰り広げている。これまでで1番インパクトがあったゲストは「竹本幸夫豊川市長!」と福田さん。「初対面なのに、あんなにフランクに話をしてくれるなんて。バリバリに緊張していたんですが、すっかり気持ちがほぐれました。ある意味、その後の番組のカラーを決めてくれたのは市長だったのかなと思います。明るく和んだ雰囲気の番組になっています」。MANANさんは「市長の豊川に対する愛と情熱、色々なことを実現させていくパワーがすごいと再確認しました」。
番組はこの9月で1年4か月。福田さんは「ゲストの皆さんからは『豊川発祥とか、豊川からやることに意味がある』という地元への強いこだわりを感じます。さらに今後は、もっともっと地元出身の有名人などにもゲストに来てもらいたいですね」と話し、MANANさんは「高校で1度は豊川を離れてみて、あらためて住みやすさを感じました。ラジオを通じて、ゲストやリスナーさんから教えてもらうことも多くて、ラジオをやってよかったと思います。マイナースポーツの選手やブレイク前の選手たちについても発信できればいいなと思っています」。